
去る 2025年2月24日(月・祝)に アイーナいわて県民情報交流センター内のNPO活動交流センターにて、 「子ども起業体験ワークショップ in 岩手県立大学」(SelfWing Method)を開催いたしました。
本イベントは岩手県立大学様が主催で、当団体にも共催のお声がけをいただきサポートとして参加いたしました。当日のイベントの様子をご紹介します。
「子ども起業体験ワークショップ in 岩手県立大学」の概要
本イベントは岩手県内の小学生(4〜6年生)を対象とした取り組みで、抽選により参加された子どもたちがチームに別れて仮想の会社を設立。商品計画・事業計画作成・資金調達・生産・販売・決算などの工程を通し、起業家マインドを学びながら本格的に「働く」ということを体験するワークショップです。
岩手県内の小学校にイベント開催の告知案内をお送りしたところ、募集人数25名に対して多数のご応募をいただき、抽選を行わせていただくこととなりました。
当日のイベントの講師には、みちのくアカデミア発スタートアップ共創プラットフォームよりINTILAQ 東北イノベーションセンターの佐々木様をお招きして、全体のプログラム進行を行っていただきました。
また、イベントの運営には岩手銀行様と岩手県立大学の学生ボランティアの皆様にもご協力をいただき、児童と保護者の皆様、スタッフ総勢で数十名にのぼる大人数が参加したイベントとなりました。
イベントの流れ
子どもたちは自己紹介を行った後、会社作りの流れを確認して、会社名と役職を決めていきます。

次に、イベントに参加している大人に市場調査を行い、商品を企画。企画内容をもとに事業計画書を作成して、銀行で融資の交渉を行います。融資の際には岩手銀行の皆様にご協力をいただき、プロの目線で事業内容をチェックしていただきました。

融資で受けた資金を元に、問屋で仕入れをして商品製造を行い、さらに宣伝活動や販売にも取り組みました。

最後に、各社にて売上計算を行い決算を発表。各社での振り返りや融資先の銀行からの講評を頂き、起業体験ワークショップを終えました

イベント終了後の参加者アンケート
ワークショップ終了後、参加していただいた保護者と児童の皆様にアンケートにご協力をいただき、たくさんのご回答を頂きました。ここではその一部を抜粋して掲載します。
保護者様からのアンケート
当日は9時45分から18時までの長時間に渡る開催だったので、保護者様の中には不安に思われる方も多かったようですが、最後までやり遂げられたことで、お子さん達の成長を感じていただけたようでした。
“また開催して欲しい!”との声も多く見られたほか、イベント内容や告知方法などに対し、貴重なご意見を頂くことができました。
本イベントのご感想
- 本格的な内容で、親の私も経験したことのないことばかりでした。これから社会に出ていく子どもたちが小学生のうちに起業体験出来たことに感謝いたします。
- 最初開催時間が長すぎて、本人がやる気なさそうでしたが、午前午後と見ているとどんどん楽しそうに発言や行動をしていたので、参加させていただいて良かったです。
- 企業に必要な事業計画の作成や銀行とのやり取りなどを丁寧に教えていただき非常に勉強になった。また、振り返りも丁寧にやっていただき様々な気付きがあった。
- 子供が漠然と自分が将来自分のお店を持ちたいと話していたので、そのために必要なお金関係の話を詳しく学べて良かったと思います。(親は上手く説明できないので)結果赤字になってしまいましたが、これも貴重な経験になりました。長時間のイベントだったので、集中力が保たれるか心配でしたが、最後まで参加できて良かったです
イベントへのリクエスト
- この世代へのこの活動の継続、中高生・大学生など、対象を広げての実施を期待したい。
- また類似のイベントを開催していただき、子どもたちに企業の意識をつけてほしい。
- わたしたちの20年後、いわてはどうなっているのかな?住みやすい、住んでいける町にするには何かできることがあるのかな?
- 1回で終わりのワークショップではなく3回くらい商品テーマを変え体験できるとより理解度が上がると思いました。
その他のご感想
- わかりやすく、根気強く子供達に説明して頂いてありがとうございました。
- 学生さんがハッピを着て出迎えてくれて良かったです。
- 学生さん達の積極的な行動力や発言力がとても素晴らしかったです。
- 同じく応募して残念ながら抽選にもれた同級生にも、体験してもらいたかったなと思います。春から中学生ですので、部活や勉強の合間をぬって参加できそうなこのような機会がまたあると嬉しいです。
参加された児童のアンケート

今回のイベントでは、初めて顔を合わせたメンバーとの起業体験でした。最初は緊張もあり、なかなかコミュニケーションが難しい様子も見られましたが、徐々に仲良くなってチームで協力して課題を解決していくことができていました。
ワークショップに参加された児童の皆さんからもアンケートを通じてたくさんのご意見を頂きました。以下に、頂いたアンケート原文をそのままで掲載します。
一番楽しかったこと
- 商品づくり。みんなでいっしょにつくれて楽しかった。これが未来にやくだつといいな。
- なかまときょうりょくしたこと
- すべてうれたこと
- お客さんを呼び込めた時
- 物を仕入れしたりつくったこと
- 仕入れをする時に、素材や手触りに気をつけたこと
- 銀行員の方に商品を説明すること
一番大変だったこと
- なにを作るのかきめたこと
- 事業計画書を作るのがむずかしかったです
- どのように宣伝すればお客さんがきてくれるか考える
- お金を借りる時にそろえるしょるいをつくること
- CMづくり(台本作り)
大変だったことをどのように乗り越えましたか
- みんなといけんをつたえあったこと
- みんなで話し合って協力して乗り越えました。時々あきらめそうになったけどできてよかったです
- その内容をくわしく書いたりしたこと
- 絵を書き、やくわりごとに、大切なことをしっかり伝えた
- メンターと話し合い完成しました
実際に体験してみて、気持ちの変化
- 会社をつくるのが大変だけど、資金を集めるのが大変だということ
- 体験する前はお金を稼ぐのはかんたんだと思ったけど、体験してむずかしいと分かった
- すごい大変だと思っていたけど、いがいとかんたんだった
- 会社をつくるのはむりだと思ったけどすこしできるかも
- おかねをかりるのも、値段を決めるのも、とてもたいへんで、色々学べたので、いいけいけんができました!
- 値引きはとても勇気のいること
イベントの満足度
起業体験ワークショップの満足度を伺ったところ、「とても満足(79.2%)」と「満足(16.7%)」で、合計95.9%の皆様にご好評を頂くことができました。
次回参加したいか
もし次回もイベントが開催されたら参加したいかを訪ねたところ、「参加したい(87.5%)」との回答を頂きました。
今回、共催という形で当団体もイベントをサポートさせていただき、子どもたちだけでなく、スタッフ側の私たちにも様々な学びがございました。今後の機会があれば、このような取り組みへ参加してまいりたいと思います。
イノベブリッジたきざわでは、今後も学生向けの人材育成に関する事業を行なってまいります。ご興味をお持ちいただけましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。